1.杉葉づけ(1年目6月)
海の中で受精したアコヤ貝の浮遊幼生を付着させるため、杉葉を海中に吊るす。
2.切り込み(1年目7月〜8月)
約1ヵ月後の7月〜8月、杉葉に付着した稚貝を集めてチョウチンネットに収める。その際、杉の葉の部分を約30p程度にハサミで切り、2〜3束をネットに入れ、それを6段にまで連結した後、沖合のフロート筏に吊るす。
3.稚貝の手入れ(1年目12月〜翌年6月)
@ 12月の作業
ネットに吊った稚貝を軽く貝掃除を行いながら選別する。良質の稚貝を確保し、不良なもの、小さいものなどを廃棄する。
A 3月の作業
翌年3月には貝掃除をしながら稚貝用選別機にかけ、サイズ分けの作業をする。
B 5月〜6月の作業
大きいものから順に貝掃除をしながら、段ネットに立てていく(ネット立て)。6月頃までにすべての保有貝をネットに収容する。
4.母貝の手入れ(2年目6月〜9月)
 6月〜9月には、水温の上昇とともにフジツボ、カサネカンザシなどの付着生物が、ネット立てした母貝に付着する。これらを貝クリーナーなどで除去していく。
5.匁分け(2年目10月)
10月には、匁分け(サイズ分け、重量分け)を行う。フロート筏から運んできた貝を掃除し、自動重量選別機にかけて8匁から15匁(1匁=3.75g)までの重さに分ける。そして、それらをネットに収め、再びフロート筏に吊るして出荷に備える。
6.出荷(2年目11月)
フロート筏から揚げてきた母貝ネットをトラックに積込んで、前年の6月から1年半かけて育ててきた母貝を真珠養殖業者に渡して母貝養殖の作業は完了する。



1.抑制
母貝養殖者から購入した母貝を、抑制カゴと呼ばれるカゴの中に入れ、4〜5ヶ月間の抑制を行う。挿核施術の際、アコヤ貝のショックを少なくするための作業で「仕立て」とも言う。
2.挿核
 4月〜7月の間に行う真珠の基になる核をアコヤ貝の体内に挿入する作業。まず、挿核しやすくするために、貝の口を開けて「栓」と呼ばれる楔のようなものを差す「栓差し」を行う。一方、これとは別にアコヤ貝の外套膜の一部を2mmくらいに切る「細胞切り」を行う。この切り取った細胞は挿核の際に核に密着させて体内に挿入する。
3.養生・管理
挿核施術を行ったアコヤ貝は、養生カゴと呼ばれるカゴに入れ、約1ヶ月間、静かな海で養生させる。その後、段ネットに移し、潮の流れの速い沖合いのフロート筏に吊るす。ここから真珠をつくる貝の活動が始まる。付着生物を取り除く貝掃除をこまめに行って管理する。
4.浜揚げ
 4月〜7月に挿核された貝を、12月から翌年の1月にかけて引揚げ、珠を取り出す作業が「浜揚げ」である。珠を取り出す方法は、まず貝を包丁で割り、珠の入っている肉の部分と貝柱に分ける。次に肉を肉砕機(ミキサー)にかけて珠と肉を分離し、珠を取り出す。
5.研磨
肉から取り出された珠の表面には、ぬめりなどの不純物があるため、塩を入れた研磨機で研磨し、その後塩抜きのため水洗いする。
6.選別
研磨された珠は、まず大きさ別に選別される。そこから、上級珠・スソ珠に分け、加工する観点から両穴(ネックレス用)・片穴(指輪・ブローチ・イヤリング用等)に選別し、さらに色・巻き・キズの大小・形などによって細かく選別する。
7.加工
@ 穴あけ
選別された種類により両穴開機・片穴開機で穴をあける。
A 漂白など
真珠の中の真珠層以外の不純物を取り除くため、薬品により漂白・シミ抜き・調色・研磨などを行う。
B 連組
両穴の真珠をネックレスに組みあげる作業。連台という台の上で、大きさ・キズの大小・色・巻き・光沢などを合わせながら糸を通していく。