旧畑地村(現津島町)大門地区
 柏坂旧へんろ路の終点は旧畑地村(現津島町)大門地区。内海村の北隣、津島町は楽しいトッポ話(ほら吹き話)の町。土佐の愚か村話の名人が、津島町の茂八とトッポ話の試合にやってきた。名人が茂八を訪ねると家の前では10歳あまりの女の子が遊んでおり、「茂八さんはおるかの」と尋ねると、「父やんは裏の山がかやりよる(崩れている)いうので、線香持ってつっぱりにいったぞなし。」と答えた。
 土佐の名人はさすが茂八の娘と感心して、「お母やんは…」と聞くと、「母やんは座敷でノミにぽんし(ちゃんちゃんこ)を着せて遊ばしよる。」と言った。名人はこれでは到底茂八にかなわぬとばかり、ほうほうのていで逃げ帰ったとか。津島町にはこのような楽しいトッポ話が数限りなくある。
 やはり内海村と同じでお遍路さんを温かく迎えてくれる町である。